KAT-TUNの元メンバーであり、多彩な表現活動を行ってきた上田竜也さんが、小説家として新たな一歩を踏み出します。
2025年6月27日に発売されるデビュー作『この声が届くまで』(KADOKAWA刊)は、夢と挫折、仲間との絆を描いた感動の青春ストーリーです。
およそ10年にわたり構想を重ねてきた本作は、音楽と人生の本質を問いかける珠玉の一冊。
エンタメ界で長年活躍してきた上田さんが、自らの経験を物語へと昇華させた本作に、今、多くの注目が集まっています。
デビュー作『この声が届くまで』は、繊細な感情表現と深い人間描写で読者の心を揺さぶる話題作。その魅力とは――。
上田竜也の小説家デビューの背景

KAT-TUNの活動とグループへの想い
上田竜也さんは、2001年にジャニーズ事務所に入所し、2006年にはKAT-TUNの一員としてメジャーデビューを果たしました。
長年にわたってメンバーとともに数々のライブや音楽活動を経験し、ファンと深い絆を育んできました。
しかし、グループは2025年3月末に解散。メンバー脱退などの苦境を乗り越えた末の決断でした。
上田さんにとってKAT-TUNは人生の中心とも言える存在であり、その想いは小説という形で新たな表現となって息づいています。
小説執筆のきっかけと構想の始まり
物語の執筆が始まったのは2016年、KAT-TUNの田口淳之介さんがグループを脱退することが決まった頃。
「自分に何かできないか」と悩みながらも前を向こうとする中で、物語の着想が生まれました。
当初はアイデア段階だった構想が、年月をかけて形になり、2023年に執筆を再開。
そしてグループ解散直後に完成を迎えるという、まるで上田さん自身の歩みと重なるような作品となりました。
『この声が届くまで』の物語とテーマ

主人公「龍」とその成長の軌跡
主人公「龍」は、売れない3人組バンドのリーダー。周囲に心を開くのが苦手で、感情表現も不器用ですが、仲間との交流の中で少しずつ変化していきます。
上田さんはこのキャラクターについて、「ほぼ自分自身」と語っており、彼の内面が色濃く反映された存在です。
現実世界での葛藤と成長を描くリアルな人物像に、読者は深い共感を抱くことでしょう。
バンドの仲間との絆と夢の実現
物語の軸となるのは、音楽に人生をかけた3人の若者たちが「武道館ライブ」という夢を目指して突き進む姿。
メンバーの脱退や心のすれ違い、現実の厳しさに何度も打ちのめされながらも、信じ合い、前を向いて進む姿が印象的です。
バンドという設定は、KAT-TUNでの経験が存分に活かされており、臨場感のある描写が多くの読者を引き込む要素となっています。
上田竜也の執筆活動と作家としての道

音楽活動から文学の世界へ
これまでミュージシャンとして感情を表現してきた上田さんが、言葉という別のフィールドで自身を表現する挑戦。
ステージ上では伝えきれなかった想いや、声にならなかった感情が、文章を通じて丁寧に描かれています。
音楽と小説、二つの世界を横断しながらも「表現者」としての本質は変わりません。新たなステージを模索する彼の姿がここにあります。
STARTO ENTERTAINMENT所属タレントとしての位置づけ
所属事務所のSTARTO ENTERTAINMENTには、すでに作家として成功している加藤シゲアキさん(NEWS)や宮田俊哉さん(Kis-My-Ft2)がいます。
上田さんはその3人目として、新たな地平に足を踏み入れました。
芸能界の枠を超えて活躍の場を広げるタレントが増える中、上田さんの小説家としての活動にも注目が集まっています。
読者へのメッセージと今後の展望
「この声が届くまで」に込めた想い
上田さんは、「大切にしてきたグループは終わったが、この物語に自分の想いを込めることができた」と話しています。
夢に破れた経験も、仲間との強い絆も、すべてがこの作品に詰まっています。
彼にとって、この小説は“終わり”ではなく、“再出発”の象徴なのです。
読者には、自分自身の人生や夢と重ねてこの物語を感じ取ってほしいという願いがあります。
今後の執筆活動と作家としての成長
今後、上田さんがどのような物語を生み出していくのか、その歩みが楽しみです。
今回のように音楽と密接に関わる作品だけでなく、異なるジャンルにも挑戦していく可能性もあるでしょう。
長年にわたる表現者としての経験と、真摯な創作姿勢があれば、作家としての未来も明るいといえます。
まとめ
- 上田竜也さんが小説家デビューを果たします。
- デビュー作『この声が届くまで』は6月27日発売予定です。
- 約10年かけて構想された青春バンド小説です。
- 主人公「龍」は上田さん自身の経験を投影しています。
- STARTO ENTERTAINMENTで3人目の作家デビューです。
- 読者の心に寄り添う温かい物語となっています。