長年、日本人に親しまれてきたジャイアントパンダ。しかし2025年12月現在、日本国内でパンダが見られる動物園は、東京都台東区の恩賜上野動物園のみとなっています。
その上野動物園でも、4歳の双子のジャイアントパンダ、シャオシャオ(雄)とレイレイ(雌)が、2026年1月下旬に中国へ返還されることが発表されました。返還発表後、初の週末となった12月20日には、別れを惜しむ多くの人が詰めかけ、開園からわずか1時間余りで観覧受付が打ち切られる事態となっています。
なぜ日本からパンダは次々と姿を消しているのか。パンダ外交の変化や経済的背景、そして今後パンダに会うための選択肢について、最新情報をもとに整理します。
日本のパンダ飼育施設の現状
2025年12月時点で、日本国内でジャイアントパンダを飼育しているのは、東京都の恩賜上野動物園のみです。現在飼育されているのは、4歳の双子パンダ、シャオシャオ(オス)とレイレイ(メス)の2頭となっています。
東京都は2025年12月15日、両個体を2026年1月下旬に中国へ返還すると正式に発表しました。返還発表後、初の週末を迎えた12月20日には、寒空の下、開園前から幅広い世代が列を作り、観覧受付は開園から約1時間で終了しました。
かつては和歌山県のアドベンチャーワールドや神戸市立王子動物園でもパンダを見ることができましたが、いずれも契約満了に伴い中国へ返還されており、日本のパンダ飼育施設は急速に減少しています。
📌 重要ポイント
- 日本でパンダが見られるのは上野動物園のみ
- 在籍パンダはシャオシャオ・レイレイの2頭
- 2026年1月下旬に中国返還予定
- 返還発表後、初の週末は観覧受付が早期終了
- 国内でパンダが見られなくなる可能性が高い
パンダ返還が進む背景と社会的要因
ジャイアントパンダの飼育は、中国政府との賃借契約に基づいて行われています。契約期間は通常10年から15年とされ、期間満了ごとに更新交渉が必要です。
返還が相次ぐ背景には、まず経済的な負担の大きさがあります。パンダのレンタル料は2頭で年間約1億円とされ、これに加えて飼育舎の維持管理費、竹の調達費、人件費などがかかります。コロナ禍で入園者数が減少した動物園にとって、この負担は無視できないものでした。
さらに、中国側の外交方針の変化も影響しています。パンダは長年「友好の象徴」として海外に貸与されてきましたが、近年は中国国内での保護体制強化を重視する姿勢が目立っています。
影響を受けた地域と観光業の声
和歌山県白浜町にあるアドベンチャーワールドは、日本最多となる16頭のパンダ繁殖実績を誇る施設でした。しかし2025年6月に全頭を中国へ返還し、地域経済への影響が懸念されています。
地元の観光関係者からは「パンダは白浜の象徴だった」「今後の集客に不安がある」といった声が聞かれます。一方で、施設側は他の動物展示や体験型コンテンツを強化し、新たな魅力づくりに取り組んでいます。
神戸市立王子動物園でも、返還後に来園者数の減少が報告されており、パンダが地域観光に与えていた影響の大きさが改めて浮き彫りになっています。
SNSと世間の反応
上野動物園での返還発表後初の週末には、パンダのぬいぐるみを手にした子どもや家族連れの姿が多く見られました。定期的に通っているという来園者からは「返還が急でショックだった」「癒やしを与えてくれる存在だった」と惜しむ声が上がっています。
SNS上でも「日本からパンダがいなくなると思うと寂しい」「1972年の初来日以来続いた歴史が終わるのでは」といった投稿が相次ぎました。一方で「新しいパンダが来てほしいが、今の日中関係では厳しそう」と、現実的に受け止める意見も見られます。
今後の見通しと海外でパンダに会える施設
シャオシャオとレイレイの返還が完了すれば、日本国内でパンダを見ることはできなくなります。東京都は新たな貸与の可能性を完全には否定していませんが、中国側の方針や外交状況を考えると、見通しは不透明です。
パンダを見たい人にとって、今後は海外が現実的な選択肢となります。中国では成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地や北京動物園で多くのパンダが飼育されています。
また、韓国のエバーランドや台湾の台北市立動物園でもパンダを見ることができ、日本から比較的訪れやすい点が魅力です。
❓ よくある質問(FAQ)
2025年12月現在、シャオシャオとレイレイの2頭です。2026年1月下旬に中国へ返還予定です。
可能性はありますが、中国との外交関係や財政負担の問題から、現時点では不透明です。
中国の成都や、台湾の台北市立動物園、韓国のエバーランドが人気です。
まとめ
2025年12月現在、日本でジャイアントパンダを見ることができるのは恩賜上野動物園のみとなっています。その上野動物園でも、シャオシャオとレイレイが2026年1月下旬に中国へ返還予定で、国内からパンダが姿を消す可能性が高まっています。
背景には高額な飼育コストや、中国の外交・保護政策の変化があります。パンダは長年「友好の象徴」として親しまれてきましたが、その存在のあり方は大きな転換点を迎えています。
今後パンダに会いたい人は、海外の施設を訪れる選択肢も視野に入れる必要がありそうです。日本のパンダ史が一つの節目を迎える中、その意味を改めて考える時期に来ているのかもしれません。
