- 史上初の快挙:世界三大映画祭(カンヌ・ベルリン・ベネチア)のレッドカーペットを歌舞伎衣装で歩いたのは史上初。
- 本格的な装い:「男伊達花廓」の御所五郎蔵の扮装で、「成田屋」の和傘を差し背中に尺八を背負った江戸一番の伊達男姿を披露。
- 出品作品:三池崇史監督によるドキュメンタリー映画『襲名』がアウト・オブ・コンペティション部門に出品。
- 親子での参加:長男・市川新之助さん(13)とともに参加し、襲名の軌跡と息子の成長の記録を世界へ提示。
- 日本文化の発信:日本の奥ゆかしさや粋の文化をアピールし、「鬼滅の刃」の炭治郎の市松模様のルーツにも言及。
歌舞伎衣装でレッドカーペットへ!史上初の偉業と装い
イタリアで開催中の「第83回ベネチア国際映画祭」において、歌舞伎界の歴史に刻まれる出来事が起きました。歌舞伎俳優の市川團十郎さんが、本格的な歌舞伎の扮装でレッドカーペットに降臨しました。
「御所五郎蔵」の粋な装いで世界を魅了
團十郎さんが身につけたのは演目「男伊達花廓(おとこだて はなのよしわら)」の御所五郎蔵(ごしょのごろぞう)の衣装です。
世界各国から集まったメディアの前に、今回のために特別に仕立てられた「成田屋」の文字が入った和傘を差し、背中には尺八を背負うという“江戸一番の伊達男”の姿で登場しました。着物に描かれた墨絵の龍や市松模様の帯など、日本の伝統美が集約された装いに大きな注目が集まりました。
ドキュメンタリー映画『襲名』と三池崇史監督とのタッグ
今回、ベネチア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門に出品されたのは、映画『襲名』です。監督を務めたのは、国際的にも評価の高い三池崇史氏です。
歴史と血脈を描いたドキュメンタリー
本作は、市川團十郎さんの大名跡襲名披露に向けた軌跡と、その血脈を継ぐ長男・市川新之助さんの成長過程を密着・記録した貴重なドキュメンタリー作品です。
| 項目 | 内容・詳細 |
|---|---|
| 映画祭名称 | 第83回ベネチア国際映画祭(イタリア) |
| 出品作品/部門 | ドキュメンタリー映画『襲名』/ アウト・オブ・コンペティション部門 |
| 監督 | 三池崇史 |
| 登壇者 | 三池崇史監督、市川團十郎、市川新之助(長男・13歳) |
| 衣装の特徴 | 「御所五郎蔵」の扮装、特製「成田屋」和傘、背負い尺八、龍の墨絵、市松模様の帯 |
13歳・市川新之助の成長と父としての想い
今回のレッドカーペットには、13歳となった長男の市川新之助さんも同行し、世界の舞台で堂々とした姿を見せました。
伝統を継承する重みと温かいまなざし
團十郎さんは映画に描かれた新之助さんの成長について、「新之助という名を継ぐ意味は、今はまだ分からなくて良い。空気感を感じながら成長していく過程」と語りました。
「迷い、努力、才能、そして持って生まれた感覚が彼の中にある。これからどう変わっていくのか見守っている」と語り、歌舞伎の大名跡を背負う師匠としての視点と、あたたかく成長を見つめる父親としての顔を覗かせました。
市川團十郎さんがベネチア国際映画祭のレッドカーペットに史上初の歌舞伎衣装で登場し、世界に日本文化の美しさを鮮烈に印象づけました。ドキュメンタリー映画『襲名』とともに、成田屋の伝統と長男・新之助さんの未来に向けた新たな一歩が世界の舞台で刻まれた瞬間となりました。
何百年もの時を超えて受け継がれてきた歌舞伎の「美」と「粋」が、現代の世界最高峰の映画の祭典で大きな光を放ちました。
格式高き大名跡を背負う重圧の中で、父から子へと脈々と紡がれていく伝統の血脈とあたたかな家族の絆。
世界へ羽ばたいた成田屋の伝統が、次の世代へとどのように繋がれていくのか、今後の二人の姿から目が離せません。


